COLUMN

2023/01/26
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『シングルマザー』の再婚について

 日本での離婚・再婚は緩やかに減少傾向ではあるものの、再婚については成婚者の4人に1人と、非常に高い割合となっています(人口動態調査 人口動態統計 確定数 婚姻)。そうした中でもシングルマザーの場合は特に、初婚者に比べ再婚は難しいとの認識がありました。子供がいることを受け入れてもらえる男性を探さなくてはならないことが、大きな障壁になるという理由からです。

 昨今、シングルマザーの再婚の環境は、大きく変わるかも知れません。

 今までは、子供がいるということはデメリットの部分が大きく、再婚については前向きになれなかったシングルマザーの方も多かったように思います。しかしながら、現在は、お子様がいらっしゃることがデメリットと感じる方ばかりではないと言えそうです。

 例えば、年齢的に子供を持つことが難しい年代同士では、逆に子供の存在がメリットに転じることも少なくないのではと思います。子供が欲しいと考えている男性であれば、ステップファミリーをイメージし、子供の存在はデメリットに直結しないはずです。

 また、こちら側同様、お相手もシングルファーザーである場合、双方に子供がいるためお互いの事情が理解しやすく、共通の話題に事欠きません。

 初対面同士となるお見合いでは、共通の話題を探すところから始めなくてはならず、時間が短く、きっかけもつかめないままお見合いが終了してしまうことも多い中、あらかじめ共通の話題があることは大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

 今まで、シングルマザーが再婚に向き合うことがしにくかった理由は、上記のお子様がいらっしゃることをデメリットでしかとらえられなかった思考に加え、婚活に時間とお金をかけることができなかった事情があったかと思います。

 仕事に加え、家事や子育ての忙しさから、自分のことがおろそかになりがちで、自身の再婚については、真剣に考える余裕やきっかけもなく、お相手探しの基本となるメイクやファッションへの心配りなどにも気に掛けることもなかったこともあろうかと思います。その為に、ご縁から遠のいていくというのが現実なのではないでしょうか。

 しかしながら、シングルマザーにとっての再婚は、現状をゲームチェンジできる選択肢であることは間違いありません。未婚の男性が未婚女性に比べ約430万人も多いという現実(2020年 国勢調査)も併せて考えれば、日本の未婚化や少子化対策としても、シングルマザーの再婚への導きは、非常に重要な施策であると思います。

 日本ブライダル連盟では現在、会員区分に「シングルマザーサポート会員」を新設し、シングルマザー会員の婚活に対するサポートを積極的に行っています。
この取り組みは、SDGsのゴールの一つでもある「貧困の撲滅」にもつながっており、現在、社会問題にもなっている、ひとり親家庭の経済的貧困からの脱却を、婚活支援を通じてサポートすることも目標の一つとなっています。

参照元
・厚生労働省 令和4年度 離婚に関する統計の概況
・人口動態調査 人口動態統計 確定数 婚姻

この記事を書いた人

浅井 正輝

株式会社 日本ブライダル連盟 代表取締役
一般社団法人 日本仲人婚活支援協会代表理事

全国約1600社(グループ含)国内では最大規模の加盟相談室を束ねる
婚活業界50年、仲人婚活のパイオニア。
日本の少子晩婚化の改善にも尽力、自治体などの婚活支援、セミナーや
研修も数多く務める。

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