COLUMN

2022/09/21
お役立ち情報

時代に適した考え方と対応の必要性について 〜コロナ禍のウェディング事情とは〜

 先月のコラムに引き続きウエディングプランナーの高森よりコロナ禍のウェディング事情についてコラムをお届けさせていただきます。
 私は沖縄県内リゾート地区のホテル勤務で、結婚式をプランニングするブライダル業務に従事しております。

 新型コロナウイルス感染症の流行により、対面が当たり前の日常生活から、なるべく対面での接触を避ける社会的風潮が強まり、その影響から、多くの人が一同に集う結婚式が自粛モードとなり、結婚式の仕様が大きく変化しました。
 当然ながら、外出規制や対面接触の抑制により、人々の出会いの接点数も減少し、結果として日本全体の結婚式の数は大きく減少してきました。ウィズ・コロナと囁かれてから早3年、再び沖縄らしさを取り戻し、あの頃の結婚式を取り戻せないか・・・。
 そのような思いを強く感じた頃、ご縁があり沖縄県で専門的に婚活支援を行っている沖縄えんまーる事務局・婚活アドバイザーの仲原和香乃氏とお会いし、「おきなわ出会い応援企業」の取り組みに共鳴し、当館も登録させていただきました。

コロナ禍のリアル体験談

  2020年の春以降から、私たちウエディングプランナーはコロナ禍という環境下において、多くの新郎新婦と共に結婚式について考え、悩むこととなりました。そんな新郎新婦の想いを受けとめながらも、どうにもならない現状に迷い、立ち止まり、それでも「いい結婚式を創りたい」と全力で立ち向かって参りました。

 2022年7月にやっとの思いで結婚式が実現したカップルの事を紹介します。
 2020年の春に結婚式の日取りを決め、準備を進めていたカップルがいました。
 直後に新型コロナウィルス感染症の感染流行となり、社会全体の不安が増し、対面から非対面へと強制的に社会的風潮が変化してきた中で、悩んだ末に延期という苦渋の決断をされました。その間に入籍をしたお二人ですが、1年後の2021年の春に再び結婚式をあげる決意を固め当館へ再び結婚式の申し込みをいただきました。
 その際に新郎が仰っていた言葉として、「周囲に結婚式をあげたいと報告する時が一番緊張した」というのです。
 ブライダル従事者である私にとっては、とても考え深い印象的な言葉でした。
本来であれば喜ばしい大きなライフイベントのはずなのに、コロナ禍の影響により常識が大きく変わったと思う決定的瞬間でした。
 そこから少しずつ世の中の流れを読み取りながら、打合せを進めましたが、追い打ちをかけるかのように続く緊急事態宣言と延期。
そんな中、新郎様から連絡をいただき、「1年たてば結婚式ができますか」というのです。
 お二人は2022年7月に感染対策を万全に、2度の延期を経て結婚式が実現しました。2年も開催延期が続きましたが、式でのお二人はとても幸せそうで、ご家族の素敵な笑顔が私たちブライダル従事者に勇気を与え、幸せと誇りを与えてくれました。

コロナ禍でも結婚式に踏み切れたのは、親や親族が背中を押してくれたから

 様々な事情があり結婚式の時期やスタイルなどを悩まれる方が多い特別な時代です。
 結婚式を開催する決断は、本当に多くの悩みや葛藤の中で意思決定されたことと思います。今回ご紹介したお二人の事例を振り返り、これは日本全体で起きているリアルな結婚式の現状なのだと感じています。
 事実、コロナ禍で結婚式の実施を検討する際に、多くの婚姻者が実施自体を迷うかと思います。リクルートブライダル総研「結婚トレンド調査 2021」によると、コロナ禍での結婚式実施を迷った人が、コロナ禍で実施に踏み切った理由は、半数以上が「親・親族が背中を押してくれたから」と回答しています。

 どんな世の中にあっても、ふたりの人生の門出を祝う結婚式は「みんなを幸せにする」からこそ素晴らしいと私は思います。コロナ禍においては周囲の人の後押しや、社会全体としての後押しがお二人にとって重要な心の支えになると思いますので、是非積極的に友人・知人・ご両親にお話されてみてください。
 私たち、ブライダル従事者は「結婚式の価値」や「沖縄の独特な披露宴の文化」を未来のカップルにも届けていくために、今後もブライダル業界は一丸となって取り組み、そこに携わる皆さまと共に未来に向けて努力し続けて参ります。

ウエディングプランナー 髙森 恵利子

この記事を書いた人

沖縄かりゆしビーチリゾート・オーシャンスパ/婚礼室
マネージャー/ウエディングプランナー
髙森 恵利子

東京都出身・沖縄在住 18年

出産後、都会より自然がいっぱいのんびりとした環境で子育てがしたいという思いで沖縄へ…
リゾートホテルの婚礼室へ勤務し、500組以上のカップルを担当し今も尚現役プランナーとして勤務。
「沖縄の披露宴文化を無くしたくない」という思いを抱えながら日々業務に従事している。

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